子どもが急に歯の痛みを訴えた時の応急処置

子どもが急に歯の痛みを訴えた時の応急処置

歯の痛みは大人でも不快でつらいもの。
ましてや子どもにとっては、大人以上の苦痛となります。
すぐに歯科医に連れていってあげたいけど、夜間や休日など診療時間外だと困ってしまいますよね。
そんな場合の応急処置についてご紹介します。

小児用の鎮痛剤を飲ませる

常備薬として鎮痛剤があれば、飲ませてあげましょう。
服用前に薬の説明書の効能に「歯痛」と記載されているかを確認してください。
鎮痛剤は年齢によって服用量が異なるので、適切な量を飲ませるようにしてください。

ただし、アスピリンを含む鎮痛剤は子どもには服用させてはいけません。
15才以下の子どもがアスピリンを服用すると急性脳症や肝臓の脂肪浸潤などを起こす危険性があります。
薬の成分に「アセチルサリチル酸」と記載があるものは飲ませないようにしましょう。

急な痛みに対処できるよう、小児用の鎮痛剤を常に常備しておく心がけも大切です。

顎全体を冷やす

痛む歯は熱を持っています。
冷やしたタオルやジェル状シートを貼って安静にさせましょう。

ポイントは、顎全体を覆って冷やしてあげることです。
歯が痛むとその痛みが広範囲に広がり顎全体が痛むことがあるので、顎全体を冷やしてあげるのが効果的なのです。

歯に残る食べかすを取り除く

歯に残る食べかすを取り除く

歯の生え代わりが終わっていない年齢のお子さんの歯は乳歯と永久歯が入り混じり歯に高低差があるため、食べかすが残って虫歯になりやすくなります。

また、歯に残った食べかすが痛い歯を圧迫するとさらに痛みが強くなります。
痛がっている歯をよく確認し、歯ブラシで優しく食べかすを取り除き、痛む歯を圧迫しないようにしてあげましょう。

夜間休日の救急センターを利用する

上記の応急処置をしてもひどく痛がる場合は、お住まいの市町村が運営する救急センターを利用しましょう。
自治体によっては歯科の救急センターを設けているところがあります。
その自治体に所属する歯科医師が当番制で治療にあたっていることが多く、安心して歯の治療を受けることができます。

普段からすぐ連絡が取れるように、救急センターの番号を携帯電話に登録しておくことをおすすめします。

歯の痛みは子どもにとっては耐えがたい痛みだと思います。その痛みは大きな恐怖となって子どもを不安に陥れます。
そんな時、大人が落ち着いて対処してあげると、痛みとともに子どもの気持ちも落ち着いてくるはずです。
正しい対処方法を理解していれば、あわてることなく子どもを守れると肝に銘じておきましょう。