歯周病になるとなぜ歯が抜けるのでしょうか?

日本人が歯を失う原因として最も多いのが歯周病です。
確かに、歯周病が進行すると歯が抜け落ちてしまいますが、なぜ歯周病になると歯が抜けるのでしょうか。
また、なぜ歯が抜けるほど歯周病を進行させてしまう人がそこまで多いのでしょうか。
そこで、ここでは歯周病と歯が抜けることをテーマにした解説をしていきます。

歯周病で歯が抜ける理由

歯周病は「歯の周りの病気」と書くとおり、歯の病気ではなく歯の周りの骨の病気です。
発症すると歯と歯肉の境目に溝ができ、その溝で細菌が悪さをすることで歯肉に炎症が起こります。
やがて細菌が繁殖して悪さをすると、歯槽骨を溶かしてしまうのです。

歯槽骨は歯を支える役割を担った骨ですから、歯槽骨が溶かされることは歯が支えを失うことを意味します。
支えを失った歯は不安定になり、グラグラと揺れるようになってしまいます。
そうするとやがて歯は抜け落ちてしまい、これが歯周病で歯が抜ける理由です。

歯周病で歯を失う人が多い理由

あくまで予想の範囲ですが、歯周病で歯を失う人が多い理由として考えられるのは次の3つです。

理由1. 歯周病は生活習慣病のため発症する人が多い

歯周病は生活習慣病であり、文字どおり日常生活の中に発症や進行につながる要因が潜んでいます。
例えば疲労やストレスの蓄積は身体の免疫力を低下させ、歯周病菌に感染しやすい身体になってしまうのです。
生活習慣次第で歯周病は発症しやすくなり、そのため歯周病になってしまう人が多いのです。

理由2. 歯周病は自覚症状が少ないため進行させてしまう人が多い

おそらく、歯周病で歯を失う人が多い理由として最も考えられるのがこれです。
歯周病は静かなる病気と呼ばれており、虫歯の痛みのような目立った自覚症状がありません。
このため発症や進行に気づかず、気づいた時には重症化して歯が抜けるほどの状態になっているのです。

理由3. 歯周病は治療を放置する人が多い

虫歯に比べて歯周病は怖くないと考える人が多く、
それは歯周病には虫歯のような辛い歯の痛みがないからです。
このため発症に気づいても放置する人が多く、その結果重症化して歯が抜け落ちてしまうのです。

歯周病の予防方法

歯周病の予防方法は虫歯の予防方法とほぼ同じで、次の3つをしっかり実践してください。

予防方法1. 精密な歯磨きをする

歯磨きで大切なのは、1日何回か磨く頻度よりもむしろ精度です。
精密な歯磨きで多くのプラークを除去しなければ、歯周病の予防はできません。
そこで、デンタルフロスや歯間ブラシを使って精度の高い歯磨きを心掛けましょう。

予防方法2. 生活習慣を改善する

上記で説明したように、歯周病は生活習慣病です。
疲労やストレスの蓄積、喫煙、糖の摂取が多い食生活などはいずれも歯周病が発症するリスクを高めます。
そこで、生活習慣を見直して発症の要因となる部分を少しでも多く排除してください。

予防方法3. 定期検診を受診する

定期検診では、歯のクリーニングをはじめとした様々な予防治療を受けられます。
また、予防方法の1つである生活習慣の改善において具体的なアドバイスも貰えます。
さらに、定期検診を受けていれば歯周病が発症した場合も早期発見と治療が可能です。

歯周病が発症しやすい人

歯周病が発症するリスクは人によって差があり、実は歯周病が発症しやすい人がいます。
次のことに該当する人は歯周病が発症しやすく、ただし予防を怠らなければもちろん予防は可能です。

睡眠時間が短い人

睡眠時間が短いと疲労して身体の免疫力が低下、歯周病菌に感染しやすくなります。
仕事上の理由だと改善は難しいかもしれませんが、休みの時にはしっかりと身体を休めましょう。

女性

歯周病菌は女性ホルモンを栄養としており、そのため女性は歯周病が発症しやすくなっています。
特に、女性ホルモンの分泌が過剰になる妊娠時などは要注意です。

糖尿病の人

糖尿病と歯周病の関係性は以前から指摘されている問題です。
歯周病の人は糖尿病になりやすく、また糖尿病の人は歯周病になりやすい傾向があります。

噛み合わせが悪い人

噛み合わせが悪いと、噛み合わせた時に歯肉に負担がかかり、炎症を引き起こすことがあります。
その炎症から本格的な歯周病に進行する可能性がありますし、口呼吸だと歯周病菌の働きが活発になります。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、歯周病で歯が抜けることについてまとめます。

1. 歯周病で歯が抜ける理由 :歯周病菌によって歯を支えている歯槽骨が溶かされるため
2. 歯周病で歯を失う人が多い理由 :自覚症状が少ないことから発症に気づかず、進行させてしまうため
3. 歯周病の予防方法 :精密な歯磨きをする、生活習慣を改善する、定期検診を受診する
4. 歯周病が発症しやすい人 :睡眠時間が短い人、女性、糖尿病の人、噛み合わせが悪い人

これら4つのことから、歯周病で歯が抜けることについて分かります。
歯周病になると歯肉が変色して腫れることから、歯周病は歯肉の病気だと思っている人もいます。
しかし歯周病は歯の骨の病気であり、進行することで歯を支える歯槽骨を溶かしてしまうのです。
支えを失った歯はグラついて抜けてしまい、これが歯周病になると歯が抜けてしまう理由です。

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