歯並びの悪化にも!? 顎偏位が全身に与える悪影響とは
あなたは「顎偏位(がくへんい)」という症状をご存じですか?
顔のズレや歪みが気になる人は、もしかしたらこの顎偏位になっているかもしれません。
詳しい症状と、顎偏位によって及ぼされる悪影響をご紹介します。
顎偏位とは
顎偏位とは、下のあごが正常な位置からわずかに偏っている症状のこと。
上あごとのバランスが崩れて、左右に歪んでいる状態です。
そのため、ズレが大きい人ほど顔のパーツや輪郭が左右均等ではなくなります。
左右の目の大きさが違ったり、頬の張りが均等ではない場合も。
笑った時に左右の口角がずれている人も、顎偏位の可能性があると言えるでしょう。
別名「カメレオンタイプ」とも言われています。
顎偏位の原因
顎偏位になる原因には、個人のあごの大きさや位置が大きく関わっています。
あごが十分に発達しなかったり、歪んだまま成長すると顎偏位に繋がる可能性が高いです。
さらにそこには日々の食事や習慣も影響しています。
子どもの頃から柔らかい食品ばかり食べていると、あごの発育が不足して偏りを招きやすくなるのです。
姿勢の悪さや頬づえ、もともとの歯並びの悪さも顎偏位の一因となるでしょう。
将来の健康を守るためにも、早めに歯並び改善へと動き出してください。
顎偏位の悪影響
顎偏位になっている場合、顔の見た目だけでなく口腔内にも悪影響を与えます。
下あごがずれているために噛み合わせが悪くなり、歯並びの悪さや歯ぎしりに繋がってしまうのです。
くいしばりによって歯が割れたり、知覚過敏にもなりかねません。
そして当然のように、あごを支える顎関節にも影響を与えます。
症状がひどくなると痛みが生じ、あごの開け閉めができなくなるケースも。
さらには顔だけでなく、全身に悪影響が出る恐れもあります。
体全体のバランスが悪くなり、さまざまな症状に繋がってしまうのです。
その症状の代表的なものとして「腰痛」が挙げられます。
これは習慣的に姿勢が悪くなり、筋肉症状として現れるため。
他にも頭痛、肩こり、精神的緊張を感じる人が多くいます。
大きな偏位がない場合はこのような症状が現れにくい傾向にありますが、放置すれば徐々に歪みが進行する可能性もあり、慎重な検査や治療が必要です。
顎偏位の治療法
顎偏位の治療は矯正装置を使い、噛み合わせを修正していきます。
場合によっては歯の矯正、悪習慣の改善も同時に行います。
治療によって進行をとどめたり、偏りを改善することは可能です。
ただし、長年の顎偏位は補正するのが難しい場合もありますし、完治するには長期治療が必要になります。
わずかな偏位でも、早めの治療が望ましいでしょう。